世界-1 この世界で夜と朝が出会う
夜 と 朝
この世界に夜があった。
ある時、光と音とともに朝が生まれ、夜と出会った。
必然として、夜のものであった領域の半分は朝のものとなった。
夜は領域を奪われたが、ただそこにあった時間に変化が訪れた。
それはとても素晴らしいことであった。
朝は鮮烈な光を放ち、どこまでも美麗で華やかであった。
さまざまな生き物を生み出す鮮やかさに、夜は心までも奪われた。
夜は静かな闇を纏い、何をとっても優雅で穏やかであった。
すべての生き物を無に還す安らかさに、朝は魅了された。
夜と朝は、日に二度、わずかな時間であったが必ず出会う定めだった。
互いに惹かれ合うものは静かであったが熱く交わった。
夜と朝は多くの子を産み、世界は神々の住まうところとなった。
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